コア抜き前の確認は、事故を減らすための準備です

コア抜きは、コンクリートに丸い穴を開ける工事です。 設備配管の貫通、空調配管、電気配線、改修工事など、さまざまな場面で使われます。

ただし、コンクリートの中には配管・電気配線・鉄筋などが入っていることがあります。 表面だけ見て「何もなさそう」に見えても、中まで安全とは限りません。

POINT

大切なのは、すべてを怖がって止めることではありません。 「どこが比較的危ないか」「どこは特に確認した方がよいか」を整理してから施工判断することです。

配管や電気配線を傷つけると何が怖いのか

コア抜きで怖いのは、ただ穴を開けることではありません。 本当に怖いのは、穴の中で配管や電気配線に当たってしまうことです。

漏水

給水管・排水管・空調配管などに当たると、水漏れや復旧作業が発生する場合があります。

停電・漏電

電気配線を傷つけると、停電・漏電・設備停止など現場全体に影響することがあります。

工程遅延

事故対応や復旧が入ると、予定していた工程が止まる可能性があります。

信用低下

元請け・管理者・施設側への説明が必要になり、現場の信頼にも影響します。

注意ポイント

穴あけ作業は一瞬でも、配管や電気配線を傷つけた後の対応は一瞬では終わりません。 だからこそ、施工前の確認が重要になります。

現場では、全部を非破壊検査できない場合もあります

理想だけを言えば、怪しい場所はすべてX線探査やレーダー探査で確認できると安心です。 しかし実際の現場では、予算・工程・作業時間・現場制限の関係で、 すべての箇所を調査できないこともあります。

だからといって「検査できないなら運任せでよい」という話ではありません。 現場では、見える情報・図面・周辺設備・経験から、リスクの濃淡を考えながら判断することがあります。

現場あるある

本当は全部確認したい。でも工程も予算もある。 そんな時ほど「どこだけは外せないか」「どこは特に危ないか」を先に考えることが大切です。

比較的注意したい場所

ここで紹介する場所は「必ず危険」という意味ではありません。 ただし、配管や電気配線が絡む可能性を考え、慎重に見たい場所です。

電気系 コンセントの真上・真下・周辺

電気配線が上下や左右に伸びている可能性があります。壁の裏側や周囲の配線ルートも考えたい場所です。

電気系 分電盤付近

配線が集中しやすい場所です。安易な判断を避け、X線探査などを強く検討したいケースがあります。

設備系 PS・パイプスペース周辺

給排水・空調・電気などが集まることがあります。周辺だから大丈夫とは限りません。

改修系 設備集中エリア

機械室・厨房・トイレ・EPS周辺などは、配管や配線が複雑になりやすい場所です。

改修系 改修跡・後施工感がある場所

後から配管や配線が増えている可能性があります。古い図面だけでは判断しにくい場合があります。

構造系 梁・壁・床の端部や取り合い

鉄筋や設備が絡みやすいことがあります。施工位置の少し周辺まで確認したい場所です。

大切な考え方

「ここは絶対安全」と決めつけないことが大切です。 現場条件によって内部状況は変わるため、迷う場所ほど事前確認を検討してください。

非破壊検査前にできるアナログな確認

X線探査やレーダー探査を入れる前にも、現場で確認できることはあります。 ただし、これは「安全を保証する方法」ではなく、リスクを考えるための材料です。

図面と現場を見比べる

図面上の配管・電気・設備位置と、実際の器具や点検口の位置を見比べます。

表裏の関係を見る

壁の反対側にトイレ・厨房・機械室・分電盤などがないか確認します。

上下階の設備を確認する

床や天井の穴あけでは、上下階に設備が集中していないかも重要です。

点検口や天井裏を見る

見える範囲で配管やケーブルの方向を確認します。見えない部分は過信しないことが大切です。

既存の貫通部を見る

近くに既存穴がある場合、配管ルートや設備の流れを推測する材料になります。

現場関係者に確認する

設備業者・電気業者・管理者に聞くことで、図面にない情報が出てくる場合があります。

注意

アナログ確認は大切ですが、見えない内部を完全に判断するものではありません。 危険度が高そうな場所では、非破壊検査を検討することが安全側の判断になります。

X線探査・レーダー探査を強く検討したいケース

判断に迷う場所、当てた時の影響が大きい場所では、非破壊検査を強く検討した方が安心です。 特に次のような場合は、事前確認の価値が高くなります。

  • 分電盤や電気設備が近い
  • コンセントやスイッチの上下・周辺に穴を開ける
  • PS、EPS、機械室、厨房、トイレ周辺で施工する
  • 水漏れや停電が起きると施設運営に影響する
  • 病院・保育園・店舗・工場など、止められない設備がある
  • 図面と現場にズレがありそう
  • 「ここ本当に開けて大丈夫か?」と少しでも不安がある
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X線探査とレーダー探査の違いは、 こちらの記事 でも詳しく整理しています。現場条件によって向き不向きがあるため、迷う場合は合わせて確認しておくと判断しやすくなります。

相談すべきタイミング

相談は、穴を開ける直前よりも、施工位置を決める前後がおすすめです。 位置が決まる前であれば、リスクが高そうな場所を避ける選択肢も残しやすくなります。

写真・図面・施工予定位置・口径・数量など、分かる範囲の情報があれば、 X線探査やレーダー探査が必要そうか、どんな確認ができそうかを整理しやすくなります。

現場リアルな一言

「たぶん大丈夫」で開けるより、 「危ない場所は確認した」と言える状態に近づける方が、監督さんも職人も安心して進められます。

関連する対応工事

有限会社コアシステムでは、X線探査・レーダー探査による施工前確認から、 コアボーリング・切断工事まで、現場条件に応じて対応しています。

コア抜き前の「ここ大丈夫?」をご相談ください。

写真・図面・施工位置・口径など、分かる範囲の情報だけでも大丈夫です。 現場条件を踏まえて、X線探査・レーダー探査が必要そうか、施工前に確認します。

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施工前の不安を減らすためのナレッジを、少しずつ追加していきます。